窯業サイディング塗り替え診断士
こんばんは。
”シャチョブロ”です。
毎日毎日、溶けてしまうように暑い日が続きますが皆様はいかがお過ごしでしょうか?
今日は窯業サイディング塗り替え診断士の話をしたいと思います。
先月、2日間に渡り窯業サイディング塗り替え診断士認定講習会を受講しました。
いわゆるスレートと呼ばれる屋根、外装材から進化したサイディングが世に出て数十年、今では新築住宅の外壁の殆どがサイディングを使用しています。
最近のサイディングは表面耐久性、意匠性も上がりどんどん良いものが発売されています。
表面の耐久性は良くなったのですがジョイント部のシーリング部分は新築後10年が経過する頃には劣化してひび割れてしまいます。そのひび割れから雨水が侵入しサイディング内部に湿気が溜まります。その湿気から炭酸ガスが発生してその炭酸ガスが膨張、収縮を繰り返してサイディング内部から劣化が始まります。また、寒冷地、この辺では御殿場、小山町あたりが対象地域となりますがそのような地域ではサイディング内部、裏面にたまった湿気が冬季に凍結してその繰り返しによってサイディング内部から爆裂する事例があります。
サイディングの塗り替え時にはシーリングを打ち直し、一色に塗りなおせばシーリング部分が塗装膜によって保護されるので塗り替え時使用した塗料の耐用年数の耐久性は保たれますが、最近の多色サイディングの場合はどうでしょうか?
塗替えの一般的なパターンは全て一色で塗りつぶす事例が殆どです。しかしそれでは新築時の意匠性が損なわれ住宅そのものの資産価値も下がってしまいます。
多色サイディングの塗り替えは新築後約10年後にサイディング専用のUVカットクリヤー塗料で塗替えすることをお勧めします。
クリヤー塗料で塗替えをすることで多色サイディングの意匠性保持とシーリング部の保護が可能となります。
講習会では以上の様な事のほかにサイディングの貼り方や劣化度による塗替えの可否、サイディングメーカーのどのサイディングにはこのような塗装工法が向いているとかいろいろと分厚い冊子の中に網羅されているすべての事がとても勉強になりました。
また、過去に「藤沢塗工店」で施工させていただいたサイディング外壁の塗り替えに関しては間違った工法で施工した事例が無かったことには安心しました。
これはサイディング診断の4種の神器。
一番上は直貼りサイディングか否かを診断する道具。コンパネの上に防水紙を貼り、その上にサイディングを直に貼る工法が直貼り工法。この工法を用いた住宅の場合には塗り替え時に選択する塗料を間違えると後に塗膜のリフティング(浮き、膨れ)が起きることがあります。簡単な道具ですが直貼り工法か通気工法かをまず最初に判断できる優れものです。
2番目はシーリングの厚みを計る道具。新築時に打設したシーリングの厚みが少ないと早い時期にひび割れますので塗り替え時に厚めに打設する必要があります。
3番目は玉の部分をサイディング表面をなめるように滑らせてカタカタと硬い音がすればサイディング本体は劣化していませんが、ポコポコといった鈍い音がしている場合にはサイディング内部から劣化している可能性があります。そのような場所に対しては塗り替え時に使用する下塗り剤の慎重な選択が必要となります。
4番目は30倍のマイクロスコープ。サイディング表面の細かなひび割れの有無が良く判断できます。細かなひび割れからも雨水の侵入があり得ますからこのマイクロスコープも重要なアイテムです。このスコープを通してデジカメで画像撮影できるのでお施主様にもより詳しい情報がお伝えできます。
これが認定証です。
講習を受講したからと言ってこれが全てだとは思わず、講習時に渡された分厚い冊子を全て頭に叩き込んで尚且つ普段からの勉強が必要不可欠です。
この講習を受けることによってサイディング外壁の住宅にお住まいになっているお客様のお役にたてることを「藤沢塗工店」は望みます。
では、また。