沼津市K様邸2階外壁塗装工程
こんばんは。
”シャチョブロ”です。
K様邸の2階部分の外壁にはさんとお板が使われています。
さんとお板とは3尺×10尺の大判のサイディングの事を言います。
3尺の”さん”と10尺の”とお”でさんとお板。
さんとお板は無塗装のサイディングなので新築時には何かしらの塗装を施さなくてはいけません。
和風の住宅には使われることが多いです。
K様邸ではこのさんとお板に単層弾性塗料をマスチックローラーを用いて凹凸感を出しています。
20年以上前に単層弾性塗料も性能が良くなって、新築、改築などで良く使われました。
厚めに塗膜が付くことで防水性能としては良かったのですが濃彩色を選んで塗ると日当たりに良い部分はブリスター現象が起きることがありました。
外壁のモルタル内部に湿気などが籠っていると太陽熱で温められて水蒸気が膨張し、逃げ場が無くてブクブク、ボコボコと膨らんでしまう現象が起きるんですね。
モルタル壁の塗り替え時には高圧洗浄後の乾燥養生期間を十分に取ることが大事な要素です。
また、モルタル壁にアクリル系の溶剤塗料を吹き付けてある場合、塗り替え時に溶剤シーラーを使用すると既存塗膜が溶剤シーラーで若干溶けるんですがこの溶けたアクリル塗膜と溶剤シーラーがいつまでもほんの少しベタ付くことがあります。
この溶けたベタ付きが曲者。
お互いがいつまでも干渉しあって乾燥しにくくなり、この上に単層弾性塗料で塗膜を付けると単層弾性塗料の下で干渉し合った末のガスが生じます。
このガスが単層弾性塗膜を押し上げてブリスター現象となることもあります。
こういう色々な塗装環境下での現象全てをメーカーや塗装業者も最初から解っていない部分があることも事実です。
時代の流れの中で検証、研究されてそれが新しい塗料となったり、塗装業者も技術的な面で向上して行くのではないかと思います。
日本には沢山のメーカー、物作り業者がありますが長年の経験と実績というものがあってこそちゃんとした会社が成り立ってくものと考えます。
カタログやネット上に氾濫する薄いノウハウだけではそう簡単に物作りはできませんね。
養生工程が終了してから水性のカチオンシーラーを充分にそして丁寧に塗布します。
カチオンシーラーが乾燥した後、2液型弱溶剤のシリコン塗料を中塗りとして塗布します。
中塗りのシリコン塗料が乾燥して、同じシリコン塗料で上塗りを施します。
瓦等の養生部分は残して窓を覆っていた養生材を撤去して2階部分の塗装工程は終了です。
次は1階のタイル調サイディングの塗装工程に移っていきます。
さてさてもう来週は6月最後の週。
7月ももうすぐです。
まだ本格的な夏はまだですが水分補給に気を付けて頑張りましょう。
では、また。