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    日帰り研修旅行

    昨日は社員それぞれの自己啓発の為に研修旅行に行ってきました。

    でも、日帰りですが。

    場所は河津町にある【木村屋敷】。

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    行きつけの美容室、”MIKA美容室”のKENさんに教わった木村屋敷。

    昭和初期に三菱財閥の大番頭、木村久寿弥太が当時の政治的テロから身を隠すためや当時の皇室、特に秩父宮様の為に建てたと言われる建物です。

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    当時としては珍しい車寄せがある玄関から邸内に入るとアールデコ調に設えられた食堂や当時のオリジナルの照明器具、暖炉、特に一階部分に多用されている木材は全てタモ材。タモ材は北海道等で産出される木材であり、特別にその地方から持ってきたものであろうけれどもその当時の物流経路などを考えると非常に大変な作業であったであろうと思われます。


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    位の高い宮家の方しか歩けない一間幅の階段を上ると、全て和の空間になっています。目のつんだ備州檜や杉板がふんだんに使用され建具等も派手さはありませんが実に手の込んだ造りのものが多く、当時の職人の息吹が聞こえてくるようです。

    当時の6畳間や8畳間は位の高い方が過ごす部屋で、4畳半間、3畳間、はお付きの方が過ごす部屋。2畳間は女中さんが過ごす部屋。身分の高低で過ごす部屋の広さがが違うなんて当時はとても封建的だったのですね。

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    木製建具にはめられているガラスは昭和初期当時のオリジナル。手作りガラスと言えば当時はドイツのガラス、というのが定石でしたがこのガラスは日本光学工業製のガラスです。

    歪みも少なく、透明度がすごく高いガラスで、沼津の御用邸に使用されているガラスよりもクオリティーは正直、高いです。

    日本光学工業と言う会社は当時三菱財閥資本により設立されたの会社であり、このガラスを外国の要人に見せて日本でもこの様な高品質のガラスやレンズが出来ると言う事を商売のネタにしようとする目論見があったそうです。

    日本光学工業という会社は現在の【ニコン】です。

    現在の所有者の方が一緒に邸内を巡りながら説明をしてくれますが、2年前に所有した後、色々な文献、役場の記録等から色々調べても、この建物に関する記録が非常に少なく、木村久寿弥太の隠れ家及び宮家がお忍びで外国の要人をもてなした場所であったが故に非公式、非公開。

    このことがこの建物に纏わる歴史が未だに解明されず謎多きロマンとなっているようです。
    何十年と色々な人の手に渡る途中で貴重な調度品の紛失や間違った補修、改修工事工事によって少し残念な姿にはなってしまっていますが、少しずつ当時の姿に復元していきたいとお主人はおっしゃっていました。


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    2階から1階の屋根を見降ろすと珍しい緑色の織部瓦が葺かれていますが、茶室の屋根瓦は茶道のわびさびを表すかのように地味に三州瓦が葺かれています。

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    昭和初期には珍しい洗面台。せっけん入れや歯ブラシの収納も付いています。
    お風呂は右が宮様や要人用で左がお付きの方用。位の高い方が入る浴槽の方が大きいです。

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    昭和7年製の衛生陶器には東洋陶器のロゴが・・・。東洋陶器はもちろん現在の【TOTO】です。

    余談ですが【TOTO】を設立した森村財閥のタイル製造部門会社が現在の【イナックス】です。

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    こちらは茶室。千利休が提唱した茶室は天井が低く、狭い空間ですがこの茶室は外国の要人をもてなす為に天井が高く、何よりも宮家の方が頭を低くしてかがむような姿勢を好まなかった為に織部流の茶室として造られています。

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    壁に塗られている繊維壁は当時のオリジナル。海藻の繊維のほかに金箔も一緒に練りこまれています。

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    今では天然記念物の屋久島の縄文杉の天井板。木目がいわゆる杉とは違う木目でじーっと観ていても飽きない木目で実に見事です。今となってはいくらお金を積んでも手に入らない逸品。

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    この建物の歴史や変遷が更に明らかになり、そして整備が進んでいけば恐らく指定文化財となりより良い状態で保存されていくと思います。

    仕事柄どんどん新しい建物、設計、建築材料を勉強する日々ですが、現在の建築では真似できないこの様な建築物を探して、当時の職人の息吹を少しでも感じる事が良い勉強になります。

    書物だけの勉強ではなく、社員みんなが色々な事に興味を持ち続け、そのものを観て、触って、感じて、五感に留めていくことが私たちの仕事には欠かせないと考えます。その様な日々が各々の感性を豊かにし、お客さまに対しても何らかの提案やお話が出来ると信じています。

    【藤沢塗工店】はそんな塗装会社です。

    では、また。

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